2020年から小学校の授業でもプログラミング教育が導入されるとあって、いまママたちの注目度が高い習い事の一つがプログラミングです。今回は、そんなプログラミング教育について保護者の皆さんが知っておくと良いポイントをまとめました
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目次
「プログラミング」は小学生の子どもを持つ親なら、気になっている人も多いキーワードではないでしょうか。インスタでの投稿数も「#プログラミング」で7.1万件、「#プログラミング教室」で2.3万件投稿されており、注目が集まっていることが分かります(2020年3月27日現在)
今回スクスクでは、関東圏で13校プログラミング教室を開かれている「みらいごとラボ」代表の松本さんの解説を交えながら、プログラミング教育について保護者が知っておくと良いポイントをまとめました。
プログラミングとはコンピューターを動かすための指示書を書くことを言います。
プログラミング=コンピューターを動かすための指示書を書くこと
コンピューターは、あらかじめプログラムという指示書を作っておかなければ思うように動いてくれません。しかし人間の言葉では分からないので、コンピューターに分かる言語(プログラミング言語)で指示書を作り、教える必要があります。このコンピューターを動かすための指示書を書くことを「プログラミング」と言います。
この度小学校で始まるプログラミング教育は、プログラミング言語を覚えたり、プログラミングの技術を学ぶことが目的ではありません。
「文部科学省の有識者会議の取りまとめ」では、以下のように「コーディング(=プログラミング)を覚えることが目的ではない」と言及されています。
プログラミング教育とは、子供たちに、コンピュータに意図した処理を行うよう指示することができるということを体験させながら、将来どのような職業に就くとしても、時代を超えて普遍的に求められる力としてのプログラミング的思考などを育むことであり、コーディングを覚えることが目的ではない
みらいごとラボ代表の松本さんに、プログラミング教育が何を目的としているのか、私たち保護者が知っておくと良いポイントを教えていただきました。
松本さん
まず、プログラミング教育で育む資質・能力には「三つの柱」があることを理解しておきましょう
【保護者が知っておくべきプログラミング教育3つのポイント】
1.知識及び技能
身近な生活でコンピューターが活用されていることを知ること。そして、それらは必要な手順によって問題の多くを解決していることを知ること。
2.思考力、判断力、表現力等
「プログラミング的思考」を育成すること。
3.学びに向かう力、人間性等
コンピューターの働きを、 よりよい人生や社会づくりに生かそうとする態度を育むこと。
編集部
身近な生活の中でのコンピューターとの関わりというと、数年前まではスマホ1つで照明や、エアコン、洗濯機を操作できるなんて想像できませんでしたよね!
日々、新しいテクノロジーが生まれて進化していることがわかりますよね。そういった「コンピューターが私たちの生活の中でどのように変化し関わっているのか」を知ることから始まります
松本さん
さきほど、松本さんから教えていただいたことの中に「プログラミング的思考」というワードが出てきました。また難しそうなワードですよね。
文部科学省が発表した「小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論の取りまとめ)」によると、プログラミング的思考について以下のように言及されています。
自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力が必要になる
少し難しいですが「プログラミング的思考=目的を達成するまでの手順を論理的に考える力」と言い換えることが出来ます。
この「プログラミング的思考」について松本さんに解説していただきます。
編集部
プログラミング的思考を身に付けることで、いったいどのような効果が期待できるのでしょうか?
一般的にプログラミング教育によって論理的思考力が身につくと言われていますね。でも、私はこの論理的思考力は「最低限必要な能力」だと考えています
松本さん
編集部
え!?最低限ですか?プログラミング教育によって、他にも身につく能力があるということでしょうか?
その通りです。みらいごとラボでは、さらに以下の効果を高めています
松本さん
1.チャレンジ精神を養う
2.視野を拡げる
3.創造力を養う
4.問題解決力を身につける
5.自己肯定感を高める
編集部
どれも私たち社会人に必要な能力ですね…!
そういうことです!実際にプログラマーになるかどうかは関係なく、生き抜く力としてプログラミング教育は必要なものと捉えています
松本さん
誤解しているママも多いようなのですが、プログラミングは教科ではありません。「プログラミング必修化」と聞くと、国語や算数のように、1つの教科としてプログラミングの授業が新たにできるのかな?と思ってしまいそうですよね。しかし教科ができるわけではないので教科書もないですし、テストが実施されるわけでもありません。
「プログラミング」という授業として学ぶわけではなく、子どもたちがすでに学校で勉強している理科や算数、もしくは総合学習の時間の中にプログラミングの考えた方を組み込んで体験させようということなのです。
学校でプログラミング教育が始まっても我が子が戸惑わないように、もしくは学校の授業に加え、よりプログラミング学習に力を入れたいと考える場合、家庭ではどんなことができるでしょうか。
プログラミング学習は、PCやタブレットがなくてもすることができます。一番始めやすいのが、子ども向けのプログラミングの本を使ってコンピューターやプログラミング的思考を勉強することです。絵本のようになっている本もあり、両親がコンピューターやプログラミングに詳しくなくても一緒に楽しく「プログラミング的思考」の勉強ができるようになっています。
自宅に、スマートフォン・タブレット・PCのいずれかがある場合、プログラミング学習用のソフトを使って実際にプログラミング体験をするというのも一つの方法です。代表的なものだと、文科省も紹介している「Scratch(スクラッチ)」というプログラミング学習用教材がありますが、実際の学校の授業でもこのソフト使って授業を進めることが想定されるので実践的な学習法だといえます。
プロが教えてくれるのでもちろん分かりやすいですし、一番安心感がある学習法ではないでしょうか。教室によっても教え方はさまざまで、自宅で学べる通信制のものや、実際にプログラミング教室に通ってScratch(スクラッチ)などでプログラミングを体験するもの、ロボットを作って実際に動かしてプログラミングを学ぶものがあります。
「プログラミング教育」と聞くと、単にプログラミングができるようになれば良いと思われがちですが、将来子どもたちが社会に出ていくうえで必要な、「生き抜く力」を教育することが目的であることがわかりました。まずは、お子さんと一緒に「身近な生活のなかでコンピューターがどう関わっているか」考えてみる機会を作ってみてはいかがでしょうか。
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