赤ちゃんがハイハイやつかまり立ちができるようになってくると、成長が嬉しい反面、危ない行動や「イタズラ」に悩まされるようになってきますよね。でもこの「イタズラ」に見える行動、じつはすべて赤ちゃんの成長につながっているのだとか。今回SUKU×SUKU(スクスク)は『横浜・大阪モンテッソーリ こどものいえ』を運営するEMMA株式会社の代表・伊藤あづささんのブログに注目。赤ちゃんのイタズラに見える行動の「理由」と「効果」についてご紹介します!
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目次
赤ちゃんがやけに静かだな~と思ったら、そこには箱から出された大量のティッシュが!……なんてこと多くの子育てママが経験されているのではないでしょうか。
そんなとき「やめて~!」とすぐに片付けてしまっていませんか?イタズラに見えるこの行動、じつはすべて赤ちゃんの成長につながっているのだとか!
「もったいないのはティッシュではなくて”手先を動かすチャンスを逃してしまっていること”」と語るのは『横浜・大阪モンテッソーリ こどものいえ』代表の伊藤あづささん。
伊藤さん
赤ちゃんは、ティッシュをおもちゃにしているわけでも、散らかすつもりでティッシュを出しているわけでもありません。掴んで・摘まんで・引き出す、という腕や手先の運動を楽しんでいるのです。その機会を逃してしまってはもったいないです。
モンテッソーリ教育には「子どもは生まれながらに”自らを成長させる力”を持っていて、その力を発揮できる自由な環境を整えてあげることが大人の役目」という考え方があります。
ティッシュ箱を見つければ誰に教えられたわけでもなく自ら、掴んで・摘まんで・引き出す赤ちゃんのこの行動は、子どもが生まれながらに持つ「自らを成長させる力」なのですね。そして大人は可能な限りそれを見守ることが大切なのだそう。
……とはいえ、赤ちゃんの自由奔放な行動を四六時中ニコニコと見守るなんてこと、なかなかできませんよね。
そこでおすすめなのは「赤ちゃんのイタズラに見える行動の意味を知ること」。
「どうしてそんなことをするのか」「その行動はどんな成長につながっているのか」これらを知るだけで、ストレスなく赤ちゃんの「自らを成長させる力」を伸ばしてあげることができますよ。
目の前にティッシュ箱があったら出さない赤ちゃんはいないのでは?というくらいみんな大好きなティッシュ出し。赤ちゃんがティッシュを出す「理由」と、その行動による「効果」について、伊藤さんはブログ内でこう語ります。
伊藤さん
赤ちゃんは、繰り返しが大好きです。何枚出しても、でてくる!でてくる!と楽しんでいるのです。また、ティッシュがシュッと出る感触やヒラヒラとなびく様子を見ることもまた楽しいのです!
ティッシュを掴んだり摘まんだりする動作は、今後のつまみ食べにつながり、スプーンやお箸も上手に使えるようになりますよ。
自分で食事ができるようになれば赤ちゃんが嬉しいのはもちろん、ママ・パパも一緒に食事時間を楽しめるようになりますよね。
出されたティッシュは取っておいて再利用したり、掃除に使ったりしてもよいですね。
ティッシュをお口に入れてしまいそうなお子さんにはこんな方法もあるそうです。
伊藤さん
ティッシュケースに、フェルトやスカーフなどを入れたりし、ぜひ代用品を作ってあげてくださいね!
離乳食を投げたり、お皿をひっくり返したり、スプーンやフォークを落としたりする赤ちゃんの「投げる」「落とす」の行動。危ないからやめさせたい、と思っている親御さんも多いと思います。
なぜ赤ちゃんが物を投げたり落としたりするのか、その「理由」と行動による「効果」について、伊藤さんはブログ内でこう語ります。
伊藤さん
赤ちゃんは、ママパパを困らせようとして物を落としているわけではありません。自分の手の存在に気づき、指にくっついた物が手から離れる感覚を知り「手って面白い!」と楽しんでいるのです。
物を投げたり落としたり繰り返しすることで、腕全体が発達します。そして次第に、手先を使いたがるようになりますよ。
「落とす」ただそれだけのことのようですが、握っていた物を離すとなくなる!という「触覚の刺激」や、落とすと物が見えなくなる!という「視覚の刺激」などさまざまな感覚が刺激され、赤ちゃんの脳はフル回転します。そうして五感が発達し、集中力や思考力もどんどんついていくのですね。
赤ちゃんがひとり遊びに集中している間は一緒に遊ぶ必要はありませんが、赤ちゃんの動きを観察することが大切だそうです。
伊藤さん
赤ちゃんが物を落とす活動が見受けられたら、危険のないよう落としても大丈夫なボールや絵本、ぬいぐるみなどを用意してあげるとよいですよ。
大切な書類がくしゃくしゃ!なんてことも、赤ちゃんのいるご家庭ではよくある話ですよね。なぜ赤ちゃんは紙を見つけるとくしゃくしゃビリビリとするのか「理由」とその行動による「効果」について、伊藤さんはこうおっしゃいます。
伊藤さん
ぐちゃぐちゃにして形の変化を楽しんだり、ビリビリすると音が出ることをを楽しんだりしているのです。
大人には簡単に思えるビリビリと紙を破る動作、じつは赤ちゃんにとってはすごく難しく、両手の力のバランスをうまく取る必要があります。これを繰り返し行った赤ちゃんはどんどん手先が器用になっていきます。
これもまた「赤ちゃんの動きを観察をすること」が大切だそうです。
伊藤さん
紙をぐちゃぐちゃにしたりビリビリにしたりする活動が見受けられたら、ぐちゃぐちゃにしてもよい紙を入れた箱を赤ちゃんの手の届く場所に置いてあげるとよいですね。
赤ちゃんの行動の「意味」がわかってくると、イタズラが「成長のチャンス」に見えてきませんか?
赤ちゃんの危険を避け、ママのストレスも少なくするためには「赤ちゃんの行動をよく観察し、環境を整えてあげること」を意識するとよいそうです。
ティッシュを出す感覚や物を落とす感覚を楽しめるおもちゃも販売されているので、取り入れてみてもよいですね。
危険な物や大切な物は手の届かないところに片付け、赤ちゃんが触ってよい物を準備しておくとよいですね。ママパパに負担のない方法でぜひ、お子さんの「やりたい!」の気持ちを伸ばしてあげましょう!
今回、取材にご協力いただいた『横浜・大阪モンテッソーリ こどものいえ』の詳細は以下のリンクからご覧ください。
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