ある調査によると、約6~7割の年少から年長のお子さんがひとりで本を読むのは、週に数回だそうです。「ひとりで本を読めるようになるには、読み聞かせの次のステップが必要」そう語るのは「現役東大生」にして株式会社Yondemy代表の笹沼 颯太(ささぬま そうた)さん。今回SUKU×SUKU(スクスク)では、笹沼さんに読み聞かせの次のステップについて教えていただきました。
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目次
毎日お仕事や家事がある中で、寝かしつけのために読み聞かせの時間を作っているご家庭も多いかと思います。
本を読むことの大切さを知っている親御さんとしては、徐々にお子さん自身で本を読んでもらいたいと感じているのではないでしょうか。
ベネッセの調査によると、3歳から5歳のお子さんのうち約3~4割は、ほとんど毎日ひとりで絵本や本を読んでいるそうです。(出典:ベネッセ教育総合研究所「幼児期から小学1年生の家庭教育調査・縦断調査(3歳児~5歳児)」(2014))
この結果から「残りの約6~7割のお子さんは、ひとりで絵本や本を読むのは週に数回、もしくは全く読まない」ということがわかります。
さらに、小学生になるにつれてゲームや漫画、アニメなどに興味が出てくるので、本を読まない割合はより多くなってしまいます。
「お子さんがひとりで本を読めるようになるには『考え聞かせ』という方法が効果的なんです」
そう教えてくれたのは、現役東大生でありながら本を通じて子どもの成長を支えるオンライン教育サービスを展開している、Yondemy代表 笹沼さんです。
読み聞かせは皆さんご存知かと思いますが、考え聞かせというのは、あまり聞きなじみがない言葉ですよね。
笹沼さんに、考え聞かせとは何か教えていただきました。
笹沼さん
考え聞かせというのは、読み聞かせをしながら、親御さんがどんなところに注目して本を楽しんでいるのかお子さんに伝えることです。
笹沼さん曰く、読み聞かせ自体は、お子さんとのコミュニケーションの一つとしてとても大切。
しかし、お子さんがひとりで楽しみながら本を読めるようになるには、通常の読み聞かせだけでは少々物足りないのだとか。
笹沼さん
お子さんたちがひとりで本を読まない理由のひとつとして本の楽しみ方をわかっていないことがあげられます。
ゲームやスポーツであれば、遊び方やルールの説明があったり、やりながら楽しさがわかってきますよね。
本の楽しさは、自分から進んで読んで考えを巡らせたり、想像の中に入ることです。ですが、その楽しみ方を教えてあげられる人はなかなかいません。
自分の頭を使って想像することというのは、子どもたちにとって初めての体験。
だからこそ、私たちが思っている以上に、ひとりで本を読むということは難しいことだと笹沼さんはおっしゃいます。
では、本の楽しさをどう子どもに伝えたらよいのでしょうか?
笹沼さん
読み聞かせの場合は、親御さんが読んでくれたことを聞いているだけでも十分楽しめます。
しかし、お子さんがひとりで本を読むときには、どこに注目して読んだら楽しいのかが判断できません。
ひとりでも本を楽しめるように、親御さんの本の楽しみ方を、実況中継するようなイメージで伝えると効果的です。
「私はここに注目して、こういうこと想像しているよ。次のページには何があるんだろう…ワクワクする!」
というイメージでお子さんに伝えることで、「ママパパはここが気になってるんだ!」と頭を使って考えて、想像してくれるそうです!
なんとなく考え聞かせのイメージはついたけど…でも実際どうすれば良いの?という方も多いですよね。
笹沼さんが、今日から実践できる4つのポイントを教えてくれました。
笹沼さん
「花咲かじいさん」では、お爺さんがまいた灰によってキレイな花が咲きます。
絵を見ながら「この花はなんだろう? 桜かな? 綺麗だね!」なんてことにも注目すると楽しいですよね。
笹沼さん
「うらしまたろう」では、開けてはいけないと言われた玉手箱を開けてしまいます。
「開けちゃダメって言われるほど、中身が気になるね。私も開けちゃうかも…」と親御さんご自身やお子さんと結び付けるとより楽しめます。
笹沼さん
「つるのおんがえし」では、助けられた鶴が美しい布を織って、お爺さんに恩返しをします。
「自分の体から羽を抜いて布を作るくらい、助けられたことに感謝しているんだね」と、登場人物と合わせて親御さんが考えていることを伝えてあげると良いです。
笹沼さん
例えば、「おむすびころりん」では、おじいさんがうっかりおむすびを転がしてしまい、木の下の穴に落としてしまいます。
「穴の中には何があるのかな?」と次の展開を子どもと一緒に予想してみるとグッと物語に集中してくれます。
読み聞かせや感想を聞くとき、ついつい抽象的な質問を投げかけがちですが考えることに疲れてしまうため、できれば具体的に聞くことがおすすめだと教えてくれました。
「このあとどうなるのかな?」ではなく、「おむすびはどうなっちゃうのかな?」と少し具体的にしてあげるとお子さんは想像しやすいそうです!
今回、笹沼さんが教えてくれた4つのポイントをおさえて、読み聞かせの次のステップとして、考え聞かせを実践してみてくださいね!
今回、取材にご協力いただいたYondemyは、現役東大生を中心とするメンバーにより、子どもが読書好きになるオンライン習い事「ヨンデミーオンライン」を運営しています。
「ヨンデミーオンラインを始めてから、読書が生活の一部になった!」などの声もあるという同サービスは、独自開発の「AI司書」と、全国の司書さんとの協働体制のもと独自に分析した1,000冊以上の児童書データの活用によって、「読書好きへの入り口」である「お気に入りの一冊との出会い」を届けているそうです。
詳細は、以下のリンクからご覧ください。
※本記事は、2020年11月時点のインタビューに基づいたものです。
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