近頃よく耳にする「自己肯定感」という言葉。自己肯定感の高い人は、メンタルが安定しているイメージがありませんか?「そもそも生まれつきの気質なのでは?」と思うかもしれませんが、成長してからでも自己肯定感を育てることは可能なのだそう。そこで今回、習い事スクスクでは、広島県広島市の柔道教室『賢心舘牛田新町道場』責任者・山口さんのブログより、自己肯定感を育む「良いとこ探し」について紹介します。
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目次
山口さんは、柔道の試合を終えた子どもたちから、毎回試合報告を受けています。
かつての報告では、技がかけられなかったり、相手にひるんでしまったりなど「悪かったこと」や「できなかったこと」を伝える子がほとんどだったそう。また山口さんも、子どもたちに良くなかったところを指摘していたそうです。
山口さん
試合のあとに良くなかったことを指摘されることが多かったら、そこに意識が向くようになりますよね。
そのため試合後の報告では、子どもたちからよくなかったことばかりが出てきたのだと思います。
そこで山口さんは、あるときから報告の受け方を変えたのだとか。
山口さん
「今日、良かったとこはどこ?」や「今日は何を頑張れたと思う?」など、本人に「良いとこ探し」をさせる質問をしました。
すると子どもたちは、一瞬フリーズします。おそらく(負けたのに良いとこなんて……)みたいな心境だったのでしょう。
山口さんからの問いかけに、すんなり答えられる子もいれば、なかなか答えられない子もいたそう。
弱点を振り返り克服するのは大切なものの、反省ばかりではメンタル面において不安があると、山口さんはおっしゃいます。
あるときから、試合に負けても「良かったところ」「できたこと」を聞くように報告の受け方を変えた山口さん。
その意図は子どもの肯定的なメンタルを育てるため、とブログ内で語っています。
山口さん
良くないほうに意識を向けると「自己否定」「自己卑下」の思考の種が出来てしまい、何事にもネガティブになり、消極的なメンタルが育ってしまいます。
対して良いことに意識を向けさせるようにすると、物事を肯定的に考える思考力が育ち、物事に動じず、積極的で安定したメンタルが育ちます。
とくに負けた試合のあとは子どもたちも落ち込んでいるため、良かったところが言い出しにくい心境なことも。そのようなときは「良かったところ」に気づけるよう、山口さんから先に言葉をかけてフォローしているそうです。
山口さんいわく、うまくいかなかったときこそ良かった点に意識を向けることで、自己肯定感は育まれていくのだそう。
子どもが自分で気付けないときは、ママ・パパが助け舟を出せるように、日頃から良い点に目を向けておくといいかもしれませんね。
どうしても良かったことが見つからない子には「いつもより大きな声を出せた」「挨拶ができた」など、山口さんがどんな小さなことでも一緒に見つけてあげるのだとか。
山口さん
やみくもに褒めれば良いのではなく、良かったところを一緒に見つけてやること。そうして自己否定しないような心を作ってやることが大切だと思ってます。
習い事に限らず、部活や学校のテストなどで結果が出せなかった子どもへの声掛けにも活用できそうですよね。
たとえば試合に負けてしまったり、テストの結果がよくなかったりした場合、できなかった原因に意識が向くのは、ママ・パパにとっても思い当たる節があるのではないでしょうか。
しかしできなかった原因を追求するだけではなく、できたことを見つけて子どもの心が折れないようケアすることも大切だと、山口さんはおっしゃいます。
山口さん
物事に対して「良くないことに意識を向けるタイプ」と「良いことに意識を向けるタイプ」と2通りありますが、メンタルが安定して心がぶれない精神力を養うには、自分の良いところを意識していく考え方ができたほうが良いのです。
思考の癖は、感情や行動にも影響を及ぼします。将来どのような状況に直面しても、子どもが強い精神力で乗り越えられるように、自分の強みを見つけて自己肯定感を育む練習をするのも良いかもしれませんね。
子どもの自己肯定感を育てる方法について、柔道教室『賢心舘牛田新町道場』山口さんのブログから、ご紹介しました。
「良いとこ探し」は子どもに対してだけでなく、大人も自分で試してみると、気持ちが楽になるかもしれません。子どもとお互いの良いとこ探しをしてみるのも楽しそうですよね。
ママ・パパからかけられる言葉の積み重ねは、子どもの心に大きな影響を与えます。心が豊かになり、自分を好きになれる「良いとこ探し」を、ぜひ毎日の生活に取り入れてみてくださいね。
今回、取材にご協力いただいた賢心舘牛田新町道場の詳細は以下のリンクからご覧ください。
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