冬休みの宿題といえば書き初めですよね。ただの宿題ではなく、その意味や由来を知るともっと書き初めを楽しめるようになるはずです!今回は、スクスクが調査した書き初めの由来や意味、書道教室の先生に取材した上手に書くコツを徹底解説します!ぜひ親子で書き初めを楽しんでくださいね♪
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目次
書き初めの由来は、平安時代の宮中行事「吉書の奏(きっしょのそう)」から始まったとされています。
吉書の奏は、年始・改元・政始といった物事の節目に、天皇へ「つつがなく進行していますよ」と文書でご報告をするというものでした。
鎌倉・室町の時代になると、「吉書初め(きっしょはじめ)」という新年の行事として定着。
江戸時代には、寺子屋の普及により一部の庶民にも広がり、明治時代からは書道の教育とともに書き初めも広く普及することになります。
そして現代、古くからある行事は形を変えて「書き初め」として私たちに受け継がれています。
子どもたちにも「冬休みのただの宿題」ではなく、少しだけでも由来や意味を伝えていきたいですよね。
協力:書道教室 藍の会/ 撮影:SUKU×SUKU編集部
●今年一年の抱負・目標を定める
今年の抱負や目標を書くことで自身の意志を強め、行動を改めようと意識する意味合いが現在では強いですよね。
●字の上達を祈願する
じつは、書き初めをする際、自身の字が上手になるよう祈願するという意味もあるんです。
書き初めは1月1日ではなく、1月2日に行うのが風習です。
1月2日に宮中行事として行っていた風習が現在も変わらず残っています。
現在では、書き初め以外にも書道教室や茶道教室・華道教室などのお稽古ごとは「1月2日から習い始めると上達する」と言われていて、この日を初稽古の日とする習い事も多いようです。
ここからは、書道教室 書に恋くらぶの大峠先生に教えていただきます!
大峠先生
書き初め展や学校の書き初めでは、課題があらかじめ決まっていることが多いです。
その同じ課題をみんなで書くというケースがほとんどですが、習い事となると自由課題の教室もあります。
小学生の低学年では「ひろい心」「明るい空」。高学年では「夢と希望」「新春の光」などが適しています。
干支や新春に関連する文字は学年問わず書き初めとしておすすめです!
こちらは季節に関連する言葉です。低学年では2文字以上のひらがな、高学年ではバランスの難しい漢字が入ってきます。
大峠先生
課題がある場合は、それに合わせていただきたいですが、書き初めは「せっかくだから楽しく字でも書こうかな」くらいのラフさでも良いと思っています。
宿題だから仕方なく…と硬い慣用表現だけではなく、思いのまま書いた方が楽しいですし、書く文字も味があった方が良いです。
文字バランスの取り方は意外と難しく、「一文字めが大きく、最後の文字はスペースがなくなる」なんてことも…
大峠先生に、文字をうまく書くコツを教えていただきました!
大峠先生
文字のバランスは、縦長形式の書き初めでは、たいへん重要です。
提出する紙と同じ大きさの手本をとなりに(高さを揃えて置くことが重要!)置いて、文字の大きさと縦横のバランスをとると効果的です。
学校や書道教室で提出作品と同じ大きさの手本をいただけるのなら、となりにしっかり置いて書くことを強くおすすめします。
協力:書道教室 書に恋くらぶ
大峠先生
まだ墨のついていない筆で、手本を上からなぞることも、文字のバランスを学ぶのには効果があります!
協力:書道教室 書に恋くらぶ
大峠先生
ここで大切なのは、よい手本をしっかり書ける人を見つけることです。
主要な書き初め展(日本武道館の全日本書初め展など)で優秀な賞をとっている団体の先生は、皆さんしっかり書けるので、〇〇会師範、書道○段などの肩書よりも、実際にその展覧会で好成績を上げている先生の手本がおすすめです。
大峠先生
名前を書く場所と大きさ、ある程度の適当さが重要です。
学年と氏名の一番最初の字を本文とのバランスを考え、どこに入れるかですべてが決まるといっても過言ではありません。
また、いつもより太く大きく書くように心がけてください。
協力:書道教室 書に恋くらぶ
学年の一番最初の文字を、本文一文字目の近くに。氏名の一番最初の文字を、高さ全体の真ん中あたりからスタートすることを原則と考え、あとは空いているスペースに間隔を考えて書くと上手に名前を入れられるそうです。
大峠先生
あくまで本文が主役ですし、名前のスペースは紙全体の10%もありません。
いろいろと考えてしまうと人は逆に雑になりますから、深く考えずに入れる場所と大きさに気をつけて書きましょう!
書道セットは筆や墨汁などがセットになっているため、バラで買うよりもお得に用意できます。
小学3年生ごろから必要になってくるので、小学1年生2年生をもつ親御さんもこの機会に揃えてみてはいかがでしょうか。
書き初め用の筆というのは、通常の筆(大筆といいます)よりも大きめのものが必要になります。
書き初めで使う大筆は、小学1~3年生なら7号、小学4~6年生なら6号が一般的です。
小学校に上がって初めて書き初めをするお子さんは、3年生なら少し太目の7号を買うといいでしょう。
ただし、メーカーによって号数はバラバラなので「どんなメーカーでも7号を買えば良い」というわけではありません。
もし選び方がよくわからない場合は、お店の方やネット通販でも販売元に「小学〇年生が書き初めで使う筆はどのサイズが良いか」を相談すると良いです。
じつは、関東圏では書き初め用の半紙のサイズが地域ごとに異なるので注意が必要です。
なかには、学校ごとに細かい規定がある場合も…事前に先生へ確認をとっておきましょう!
この時期になるとコンビニエンスストアや100円ショップでも販売されているので、「すぐに欲しい」「安く手に入れたい」という場合はそちらもチェックしてみてはいかがでしょうか。
【書初め用紙のサイズ表】
八ッ切り(小型条幅)・・17cm x 68cm
東京小判・・・・・・・・19cm x 68cm
千葉判・・・・・・・・・21.5cm x 83cm
半紙三枚判・・・・・・・24.3cm x 100cm
埼玉判・・・・・・・・・26cm x 78cm
東京判・・・・・・・・・27.5cm x 101.5cm
半切り(条幅)・・・・・35cm x 136cm
書き初めは、基本的に通常よりも長くて大きな下敷きを広げてその上で書くため、書き初め用の下敷きが必要になります。
家で書く場合では、書き初め用の長い半紙を広げて書かないとバランスが悪くなってしまったり、床に墨がついたりしてしまうので、より必要性が高くなります。
大峠先生
展覧会や大会の入賞を考えている場合、下敷きにも注意してもらいたいことがあります。
一般的にバランスを取りやすくする印のついた下敷きは、席書(子どもたちが会場で書く大会)と呼ばれる展覧会で使用は禁止のため、購入の際には注意してください。
ただの宿題になりがちな書初めですが、その意味や由来を知ってから書くと子どもたちもきっと楽しんで書いてくれるはずです!
宿題だけにとどまらず、家族で一人ずつ書初めするのも楽しいので、1月2日は家族みんなで書初めをしてみてはいかがでしょうか。
今回、取材にご協力いただいた大峠先生が代表をつとめる、書道教室 書に恋くらぶの詳細は以下のリンクからご覧ください
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