フォニックスで英語を学んでいると「ひっかけ単語」というものが出てきます。ひっかけ単語とは、フォニックスのルールで発音を学んだ子どもでも、すんなり読めない英単語のことを指します。そこで今回SUKU×SUKU(スクスク)は、シンガポール発の『お母さんと親子向け・いっしょにフォニックス講座』を主宰する小山りさ先生のブログに注目!ひっかけ単語の見分け方と勉強法について紹介します。
※本ページはプロモーションが含まれます
目次
フォニックスの教材にはさまざまな種類があり、通常のフォニックス学習以外に「ひっかけ単語」を学ぶための教材も多くあります。りさ先生のオンライン講座では、アクションや歌、絵などを活用することで音とつづりの関係を覚えられる「ジョリーフォニックス」の教材をベースにして学ぶそうです。
りさ先生
ジョリーフォニックスには、72個の「ひっかけ単語」(英語ではTricky Words)があります。
たとえば「the」「your」「said」など不規則なつづりの単語だったり「made」「like」「eight」など、最初の段階のフォニックスでは学んでいない知識が必要な単語がひっかけ単語です。
フォニックスの発音ルールに基づいて読むのではなく、一般的には暗記しなくてはいけないのがひっかけ単語だそうです。72個と聞くと覚えるのに苦労しそうですが、大部分の子どもたちは何度も練習するうちに覚えていくと、りさ先生は仰います。
ちなみに72個のひっかけ単語は、ジョリーフォニックス社のサイトから無料ダウンロードできるそうです。ぜひチェックしてみてくださいね。
▽Jolly Phonics:Handy Tricky Word Lists(ひっかけ単語リスト)
ダウンロードはコチラ
暗記する単語として、サイトワードと呼ばれる単語もあります。
サイトワードはSight(視覚)という言葉が表すように、パッと見ただけで、理解して読むことができるようになってもらいたい重要単語のことなのだそう。
りさ先生
サイトワードには、たとえば「an, at, is, it, big」など、フォニックスの基本の知識で読める単語も含まれています。
一方、ひっかけ単語は「by, she, he」など、サイトワードにも含まれていますがフォニックスルールで読みづらいために「ひっかけている」単語のことです。
そのため、教材にもよりますが大部分のひっかけ単語はサイトワードの一部、ということになります。
ひっかけ単語はフォニックスルールで読みづらいため難しく感じますが、文章中でよく目にする単語も含まれているので、サイトワードと同時に少しづつ学んでいくのがおすすめだそうですよ。
▽サイトワードについての解説記事はコチラ
▽フォニックスについての解説記事はコチラ
フォニックスの基本ルールに当てはまりづらいひっかけ単語。どのタイミングで学習すれば子どもが混乱せずに済むのか、気になりますよね。
ジョリーフォニックスでは、42種類の英語の音が頻出される音の順番で7つのグループに分けられ、グループ1からグループ7に進むにつれて難易度が上がります。
りさ先生は、グループ7の段階でひっかけ単語を教え始めるそうです。
りさ先生
たとえばデコーダブルブックの英語の本を読むためには「I, the, he, she」などのひっかけ単語を読めないと、???となってしまいます。
それを踏まえて、ひっかけ単語の最初の7文字は、グループ7の単語に入ると同時に少しずつ教えていきます。
フォニックスの発音の習得と同時進行でひっかけ単語も覚えるのは大変なので、ある程度基本ルールが身についてから始めるのがよさそうですね。
結局のところは、丸暗記するしかないとされているひっかけ単語。とは言え「暗記しなさい」と言っても、子どもはどうしたらよいか分からないですよね。
そこでりさ先生は、ひっかけ単語を導入するのにおすすめの方法をブログ内で紹介しています。
りさ先生
まずは子どもに、単語の中には学んだフォニックスのルールに沿わないものがあり、それらを「ひっかけ単語」と言うことを説明します。
説明をした上で、以下のように進めていくとよいそうです。
1. ひっかけ単語を自力で読む(例:he)
2. どこの部分がひっかけになるか考えてみる(例:hはフォニックスの通りだけれど、eがフォニックスのルールではない)
3. ひっかけているところを、カラーペンなどで大きくハイライトをする(例:eをハイライトする)
4. ひっかけ単語が入った文章を読む(例:He is Taka.)
5. ひっかけ単語が入った文章を考える
6. ひっかけ単語を何度も書いて練習!
りさ先生
ただ単語を眺めているだけでは覚えられません。
そのため、ひっかけ単語を「見て」子どもにその単語を「読んで」もらう。そのあと単語を「隠して」子どもに「書いて」もらう。そして合っているか「確認」する、というように声に出して、手を動かすことが大切です。
また、ひっかけ単語を砂に書いたり、粘土で作ったりするのもおすすめなのだそう。YouTubeなどにもひっかけ単語のいろいろなビデオがあるので、ぜひ探してみてください。
それでも子どもにやる気が起こらない場合は、ゲームで覚えるのがおすすめなのだそう。ブログでは、りさ先生おすすめのゲームが2種類紹介されています。
通常のビンゴは数字を使いますが、ひっかけ単語でも同じように遊べるそうです。まずは、ひっかけ単語のフラッシュカードとひっかけ単語が入ったビンゴボードを人数分用意しましょう。
りさ先生
各自ひっかけ単語が入っているビンゴボードを持ち、テーブルにはひっかけ単語のフラッシュカードを置きます。
順番にひっかけ単語のカードをひき、自分のビンゴボードに同じ単語があれば、おはじきなど目印を置きましょう。ボード内の単語がすべて埋まったら勝ちです!
▽Teachers Pay Teachers: Jolly Phonics Tricky Words 1-12
ダウンロードはコチラ
すごろくでひっかけ単語が覚えられる「Snakes and Ladders」。シートは無料でダウンロードできるそうです。あとはサイコロとコマを用意したらスタート!
りさ先生
サイコロをふって、その数だけ自分のコマを進めます。進んだ先がLadders(ハシゴ)の絵だったら上に進めて、Snake(蛇)だったらガーンと下がってしまうのがおもしろいところ!
サイコロが進んだところに書いてあるひっかけ単語は正しく読めているか、チェックしてくださいね。
▽Teachers Pay Teachers:Snakes and Ladders(Snakes and Laddersシート)
ダウンロードはコチラ
りさ先生曰く、ひっかけ単語はインターナショナルスクールや英語圏の現地校では小学校1年生・日本では小学校4年生くらいまでに覚えておくと、その後の英語学習が楽になるそうです。ゲームなら家族や友達とも楽しめますし、いつの間にか全部覚えてしまっているかもしれませんね。
子どもがフォニックスでひっかけ単語につまずいていたら、ぜひりさ先生のおすすめする学習法を試してみてくださいね。
今回、取材にご協力いただいた「いっしょにフォニックス講座」の詳細は以下のリンクからご覧ください。
当記事の情報は記事の公開日もしくは最終更新日時点の情報となります