ピアノの発表会やコンクールは、どちらも人前で演奏できる貴重な機会です。発表会は定期的にピアノ教室で開催され、基本的には全員参加できます。しかしコンクールは、出場するのにある程度のスキルが求められ、誰でも参加できるわけではありません。子どもにピアノを習わせていても、コンクールがどのようなものなのかは意外と知らないママパパも多いのではないでしょうか。そこで今回SUKU×SUKU(スクスク)は、東京都練馬区で『梅本慧子ピアノ教室』を主宰する梅本先生のブログに注目!コンクールに出ることのメリット・デメリットや発表会との違いについて紹介します。
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目次
ピアノのコンクールと発表会の違いは「優劣がつくかどうか」です。
発表会は基本的に和やかな雰囲気で行なわれ、観客は家族や先生、友達がほとんどですが、コンクールは緊張感のある雰囲気で客席には審査員がいます。自分の演奏に対して、審査員による評価や順位がつくのが、大きな違いです。
梅本先生
舞台に立って人前で演奏する点では、どちらも同じです。しかし発表会は演奏の披露が目的なのに対し、コンクールは演奏に評価と優劣がつきます。
コンクールでは基本的にミスはNGですし、課題曲があるので発表会のように自分の好きな曲を選べません。
「たとえ自由曲のコンクールでも、自分の演奏能力が最大限に発揮できる曲を選ばなければいけない」と仰る梅本先生。コンクールに出ることは、まるでお受験のようだとも感じるそうです。
そう聞くと、なぜそんな思いをしてまでコンクールに出るのかと思う方もいるかもしれません。梅本先生は、ブログ内でコンクールに出るメリットを紹介しています。
梅本先生曰く、ピアノのコンクールを目指すことには6つのメリットがあるそうです。
コンクールに出ることが決まれば、日頃の練習にも力が入るはずです。
「3位以内に入賞する」など具体的な目標を掲げることで、子どものモチベーションが上がることはメリットだといえるでしょう。
梅本先生
コンクールでの受賞や褒章獲得を目指すことで、普段なら困難だと思われる課題でも乗り越えられることがあります。
賞状やトロフィーをもらうことは、子どもにとって大きなモチベーションになります!
コンクールでは、各地から集まった子どものハイレベルな演奏が聴けます。
梅本先生曰く、そのような環境に身を置くことで、そのあとのピアノ練習によい効果が期待できるのだとか。
梅本先生
出場者は皆、必死に練習してコンクールに挑みます。そのような人たちの気迫あふれる演奏を聴いたり、ピアノに対する真摯な姿勢を見たりすることで、目標や憧れとなる人が見つかるかもしれません。
その結果、コンクールが終わったあとの通常練習も意欲的に取り組めるようになるでしょう。
コンクールに出るとなれば、難しい課題曲を繰り返し練習して精度を高めていくことになります。その結果、指がこれまで以上に動くようになり、ピアノのスキルアップにも繋がるのだそう。
梅本先生
コンクールに出るということは、必然的に練習時間が増えるのはもちろん、課題曲を勉強してピアノと向き合う機会になります。すると弾けない箇所を徹底的に練習することになるので、指の動きも急速に発達するのです。
1回の演奏で、評価が決まるコンクール。張り詰めるような空気のなかで、緊張せずに演奏できる子は少ないでしょう。
しかしそのような場を経験しておくことは、メンタルが鍛えられるのはもちろん、将来大事な場面で力を発揮するのにも役立つと梅本先生は仰います。
梅本先生
緊張感のある場で最善を尽くすことはとても難しいものです。そこを克服して能力を出しきることは、コンクールに限らず今後の人生においても大きな糧となるでしょう。
コンクールに出て入賞したりよい評価をもらえたりしたら、子どもにとって大きな自信になります。また、厳しい練習を乗り越えたことに対しても自信がつくはずです。
梅本先生
たとえ満足のいく結果が得られなくても、親御さんや先生たちに努力を労ってもらうことで本番をやり遂げた達成感を味わえるでしょう。
そうすれば「次はもっとがんばろう!」という意欲に繋がりますよ。
ピアノのコンクールは、誰もが気軽に出られるものではありません。出場するには、ある程度の技術が求められます。
そのような場所に参加できることは、子どもにとって貴重な経験になるはずだと梅本先生は仰います。
梅本先生
コンクールに出れば、同じ教室の仲間だけではなく日本各地のピアノ学習者と交流できます。そこで視野が広がって、新たな気付きを得られるのではないでしょうか。
コンクールという特別な体験をすることで、お子さんは新しい世界を知ることができるはずです。
ピアノのコンクールにはメリットが多い一方で、デメリットもあると仰る梅本先生。代表的なデメリットを2つ紹介しています。
コンクールに出ることが決まれば、自宅練習の時間も大幅に増えます。練習に合わせて食事の時間を調整したり、子どもの生活リズムを整えたりすることが必要なので、親の負担は増えるでしょう。
子ども自身も、練習と学校の宿題を両立したり友達と遊ぶ時間が減ったりするので、親子ともに負担が増えることになります。
梅本先生
ピアノ練習を中心とした生活スタイルに変えなければいけないのはもちろん、金銭的な負担もあります。
コンクールには参加費が必要ですし、衣装や靴を用意するのにもお金がかかります。
もしコンクールが遠方で行なわれる場合は、交通費や宿泊費もかかるでしょう。さらに宿泊先でも練習するとなれば、ピアノスタジオのレンタル代もかかります。
コンクールを目指すならば、ママパパもこのような負担を覚悟しておくことが必要です。
コンクールの課題曲が決まれば、その曲の練習に集中しなくてはなりません。そうなると、日頃練習していたテキストはストップせざるを得ません。
ただしこのデメリットについては、そこまで心配する必要もないと梅本先生は仰います。
梅本先生
コンクール後はお子さんのレベルが成長していることが多いので、いままでやっていたテキストも飛び級で進められる場合があります。
よって、普段の練習が止まることは、一概にデメリットとは言えません。
コンクールの曲に専念すれば、いままで練習していた曲があっさり弾けるようになっているかもしれません。コンクール期間は、とことん課題曲の練習に打ち込んだほうがよさそうですね。
梅本先生曰く、子どもの性格によってはコンクールを目指すことでピアノが嫌いになりかねないのだとか。
そのため初めてコンクールに出るときは、まず子どもの気持ちを聞き、決して無理強いさせないことが重要なのだと仰います。
梅本先生
コンクールに出るとなれば、普段より練習量も増えますし、レッスンが厳しくなることもあります。コンクールはモチベーションを上げるのには有効ですが、マイペースに取り組みたいお子さんには難しい場合もあるでしょう。
そのようなお子さんには、評価はもらえるけれど順位はつかない「ピティナのステップ」や「ヤマハのピアノコンサートグレード」などを検討するのもよいかもしれません。
あくまでもコンクールは、子どもの成長のためと仰る梅本先生。子どもの気持ちや特性をよく見極めて、何を選ぶのがベストか考えていきたいですね。
ピアノのコンクールは、厳しいことが多いぶん得られるものも多くあります。苦労したけれど、あのとき頑張ってよかったと思える日がきっとくるでしょう。
もしコンクールにチャレンジする機会があったら、お子さんの性格やメリット・デメリットを考慮したうえで検討してみてください。
今回、取材にご協力いただいた『梅本慧子ピアノ教室』の詳細は以下のリンクからご覧ください。
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