「子どものピアノがなかなか上達しない。やめさせたほうがいいのかな」「好きで始めた習い事だから、本当は楽しく長く続けてほしいのに」そんな複雑な想いを併せ持っている親御さんへ今回SUKU×SUKU(スクスク)が紹介するのは、横浜市にある『さくらピアノ教室』の講師・林美紀(さくらみき)先生のブログです。ピアノがなかなか上達しないお子さんでも成果を感じられるようになる方法を、3つのポイントと共にお話されています。
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目次
ピアノの上達には個人差があり、難曲でもすぐにマスターしてしまう子もいれば、中にはいくら練習してもなかなかうまく弾けるようにならないお子さんも。
「何度弾いても成果が得られず、グズグズ状態になってしまう」というお子さんも多いのではないでしょうか。
林先生曰く、こうしたお子さんは練習成果を上げるために有効な『スモールステップを積む練習方法』に切り替えてあげることで、練習の成果をぐっと上げることができるのだといいます。
練習方法のポイントは3つ。今回はそのポイントを1つずつ、詳しくご紹介したいと思います。
まず1つめのポイントは、「本人がちょっと頑張ればできる課題を与える」こと。
林先生
大切なのは、課題が難しいかどうか大人が判断するのではなく、「お子さんが難しいと感じているかどうか」気持ちを聞いてみることです。
一週間同じ個所を練習しても大丈夫な子もいれば、3回弾いただけで弾けないと「難しい」と感じる子もいます。
まずは、お子さんが「ちょっと頑張れば弾ける」レベルまで落としていき、徐々にレベルを上げていきましょう。
親御さんやピアノ教室の先生からすればお子さんのレベルに適していると思っている曲であっても、当の本人であるお子さんは課題に対してどのように感じているのか。今のお子さんにとって、どのくらいのレベルの曲が「難しい」と感じてしまうレベルなのか。
こうした点に周りが気付いてあげられるかどうかは、とても大切ですよね。
今の段階ではお子さんが難しいと感じてしまう曲でも、「ちょっと頑張れば弾けるレベルの曲を着実にこなす=スモールステップ」を積み上げていってあげることで、自信につながり、将来的には難なくこなせるようになっているかもしれませんね。
林先生
課題があまりに弾けないときや、お子さんがそれを苦痛に感じているときには、課題のレベルを下げることができないか教室の先生に相談してみるとよいですよ。
1つの曲をピアノで弾くためには、楽譜を読みながらリズムをとり、両手の指をバラバラに動かし、足ではペダルを踏む……といった、さまざまな要素をこなさなくてはなりません。
こうしたことは、まだピアノ経験が少なく『ピアノ脳』が充分に育っていない子どもにとってはなかなか難しいもの……。
そこで、林先生は初級者のお子さんにはなるべく少ない要素で弾ける曲で慣れさせていってあげることが重要なのだとお話されています。
林先生
1.音を読む
2.歌う
3.リズムをたたく
4.リズムに乗りながら音を歌う
5.指使いを正しく読み、弾かずに指だけを動かしてみる
6.正しい音・リズム・指使いで、片手で弾いてみる
7.両手でゆっくり合わせる
まずはこのように、一つひとつ段階を踏んで手に馴染ませていきましょう。なかなか弾けない子は、通常よりも多い回数を弾くことが必要になります。
回数も工夫して目に見えるようにしながら、褒めて、励まして「できた!」を実感させてあげましょう。
お子さんのピアノ脳を発達させてあげるためには、曲を弾くために必要となるさまざまな要素を一つひとつ、段階的に踏んでいってあげることが必要なのですね。
スモールステップを意識してあげることでピアノ脳が発達すると、新しい曲でも「音を読みながら正しいリズムで片手で弾く」ことができるようになるのだと、林先生はおっしゃいます。
またさらに慣れてきたら、両手でも簡単な曲を、初見で弾くといった練習をたくさんさせてあげると、さらにピアノ脳が鍛えられるそうです。
林先生
初見練習の方法ついては、通われている教室の先生にうかがってみてくださいね。
おうちと教室の両方でお子さんをしっかりとバックアップできる体制を整えてあげると、練習成果もさらに高まるようなので、ぜひ実践してみては。
3つめのポイントは「苦手な箇所・覚えにくい個所を探し、そこだけを集中して練習する」こと。
林先生
たとえば、右手で隣り合った音のド・レを弾くのに対し、左手は一個飛ばしのソ・ミと動いていくと混乱する子は、その部分だけを取り出して、じっくり練習させます。
脳に指の動きを刷り込むように、ゆっくり、ゆっくり……間違えても怒らずに見守りましょう。
両手でバラバラの動きをすることは、ピアノ初級者にとって、慣れるまでは難しいもの。
林先生は、「最初のうちは5回弾いたらご褒美」というやり方もよいのでは、とブログの中で提案されています。
「さくらピアノ教室」講師
林先生
練習したがらない子には、多かれ少なかれ、「これができない」「分からない」というポイントがあります。レッスンではそれを見つけて、小さい要素に分解し、そこを繰り返し練習するように指導します。
それをご家庭でも見守っていただければ、スモールステップ効果はさらにアップしますよ。
さらに、教室の先生に「うちの子のつまずきポイントはどこですか?」と聞いてみるのもおすすめなのだそう。
「さくらピアノ教室」講師
林先生
なかなかできないお子さんには、周りの理解ある励ましが何より必要。「なんでできないの!」と怒ったり、難易度の高い課題を強いると「ピアノ嫌い」になってしまう可能性も。そのため、温かい励ましで応援してあげましょう。
じっくりと曲について理解を深めながら練習する習慣ができると、中学生くらいで大人っぽい曲を弾くようになったときに、花開きますよ。
大事なのは『快』の感情だそう。
「楽しい」「もっと弾けるようになりたい」「やったらできた!」という感情の積み重ねを少しでも多く感じさせてあげることが大事だと林先生はおっしゃいます。
スモールステップを意識した練習方法の実践は、根気強さが必要とされるため、親御さんにとっては決して楽な方法ではないかもしれません。
ですが、せっかく楽しいという想いから習い始めたピアノ。お子さんが長く楽しくピアノを弾き続けることができるよう、「ピアノが好き!楽しい!」という気持ちを第一に考え、温かくサポートしていってあげたいですね。
ピアノがなかなか上達しないお子さんに効果的な『スモールステップを意識した練習方法』3つのポイントについて、「さくらピアノ教室」講師・林先生のブログ記事を参考にご紹介しました。
両手で異なる動きをしながらペダルも踏んだり……ピアノ脳が成長中のお子さんにとっては、親御さんが想像している以上に困難に思えているのかもしれませんね。
ぜひこちらの記事を参考に、お子さんが楽しくピアノ練習に取り組める環境を家庭の中に作ってあげてください。
今回、取材にご協力いただいた『さくらピアノ教室』の詳細は以下のリンクからご覧ください。
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