3~4歳くらいになると、台所で料理するママ・パパの姿を見て「私もやりたい!」という子が増えてきます。子どもの希望を叶えてあげたいものの、台所は危険が多くどこまでやらせてよいものか迷いますよね。とくに火の扱いは火傷や火事などの心配もあり、悩むママ・パパも多いようです。そこでSUKU×SUKU(スクスク)は、兵庫県川西市の子ども料理教室『つなぐキッチン』代表の山田さんのブログに注目!火を使ったお手伝いをさせる前に気を付けておきたいことを紹介します。
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目次
山田さんが運営するつなぐキッチンでは、子どもが火を扱う環境をしっかり整えています。まず初めにチェックするのは、子どもの肘の高さとガスの火の位置なのだとか。
山田さん
子どもの肘の高さが、ガスの火の部分より上にあることが大切です。
もし肘の位置が火より低い場合は、踏み台で体の高さを調整するか低いテーブルにカセットコンロを置いて調理しましょう。
体とガス台のバランスが悪いと、鍋やフライパンの中身が見えにくかったり混ぜにくかったりして、手元が安定しません。台所に立ったときの肘の位置を見て、作業環境を整えてあげましょう。
最近のガスコンロは火をつけるのも消すのも簡単かもしれませんが、小さな子どもに任せるのは不安ですよね。もしママ・パパが目を離しているときに、子どもが勝手に火をつけてしまっては大変です。「火をつけたり消したりするのは大人の仕事だよ」と、初めに約束しておきましょう。
山田さん
就学前の小さなお子さんにやってもらうのは心配ですが、コンロの着火もいずれは経験してもらいたいですよね。
料理教室では、小学生くらいになったらやってもらうことが多いですよ。
これは、IH調理器具の場合も同じです。「スイッチの取り扱いは大人の仕事」と事前にルールを決めておくとよいですね。
つなぐキッチンでは「フライパンや鍋のどこを触ったら熱いのか」を子どもに伝えていると仰る山田さん。持ち手であってもフライパンや鍋との接合部である金属部分は熱くなるよ!と教えているそうです。
山田さん
またどのくらい熱くなるのか知るために、火をつけたフライパンに手をかざし、実際に熱さを感じてもらうこともあります。
このくらい近づくと熱いというのは、体感して初めて理解できるのです。
調理中のフライパンや鍋に触ってしまうとどのくらい熱いのか、ある程度理解していれば慎重に扱うようになるはずです。もし家庭で子どもに体感させてみるときは、ママ・パパが先に熱さを確認し、低温の状態から試してみましょう。手をかざすときは、子どもの手を一緒に持ってあげると安心です。
調理中の子どもは混ぜたり炒めたりすることに夢中になってしまい、持ち手を握ることがおろそかになる場合もあると山田さんは仰います。
山田さん
持ち手を持たずに炒めていると、フライパンがどんどんコンロからずれ落ちてしまい危険です。しっかり握るように伝えてあげましょう。
また集中すればするほど、混ぜたり炒めたりする子どもの肘は下がってきます。そのときに肘がフライパンに当たって火傷してしまうことも多いのです。
調理中は持ち手をしっかり握ることと、作業する側の肘が下がってこないように側で見てあげてくださいね。
火を扱う環境を整え、子どもがルールを理解できたら、あとは黙って見守りましょうと仰る山田さん。火を使うことはなぜ危ないのか、どこが熱いのかを子どもがしっかり理解できれば、そうならないように自ら考えて行動できるからだそうです。
山田さん
ちょっと危険なことこそ「やってみたい!」「できるようになりたい!」と子どものやる気を引き出してくれるものです。台所育児の魅力は、ここにあると思います。
危険から遠ざけるのではなく、それをうまく活用することで子どものやる気スイッチを起動させ、ルールを説明したら黙って見守る。それが親の大事な役割だと思います。
「火は怖いもの」と教えるだけではなく、どのように扱えば安全なのか、その対策も一緒に教えてあげることが大切です。
子どもにとってハードルが高いものに挑戦させるときは、事前に環境を整えることとルール説明の徹底。火の取り扱いに限らず、ほかの分野でも活用できそうですね!
子どもに火を使わせるタイミングは、ルールをしっかり理解して守れる年齢が目安といえます。もし興味を持ちだしたら、家庭内での取り扱いルールを決めてチャレンジさせてみてはいかがでしょうか。
安全には十分気を付けて、ぜひ子どもの「やってみたい!」という気持ちを応援してあげてくださいね。
今回、取材にご協力いただいた『つなぐキッチン』の詳細は以下のリンクからご覧ください。
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