SUKU×SUKU編集部では、芸歴1年目ながら話題のドラマ「ノーサイド・ゲーム」に出演したラグビー芸人、しんやさんにインタビュー!中学、高校そして名門・帝京大学とラグビーひと筋のしんやさんが語るラグビー愛に注目です!(2019.10.18公開記事)
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目次
突然ですが、監督に直接交渉してノーサイド・ゲームに出演した芸人をご存知ですか?
そう、ラグビーを題材にした大泉洋主演のあのドラマです。
編集部が調べたところ、ドラマ出演のほかにも…
・ゆりやんレトリィバァと同じくNSC(吉本総合芸能学院)を首席で卒業
・持ちネタはラグビーネタ1本
・バラエティ出演時にはすぐさまTwitterでトレンド入り
なんか面白そう!
ということでダメ元で急遽依頼することに
吉本興行 スタッフさん
あ、良いですよ!
え、良いんですか!?
編集部
なんと快諾。(ホントにありがたい…)
そんなわけで今回はラグビー芸人しんやさんにインタビューしてきました
しんやさんは、中学からラグビーを始めて、高校、大学までラグビーひと筋の「生粋のラガーマン」!
大学時代は、ラグビーの名門である帝京大学で4連覇を果たしています。
お会いした印象は、その大きな体格からは想像できないくらい(ごめんなさい!)物腰柔らかで紳士!
そしてラグビー愛がハンパないんです。
いまではラグビーひと筋のしんやさんですが、子どもの頃はいわゆる「長続きしない子」だったようで…
――しんやさんはラグビーを始める前はいろいろな習い事をやっていたんですよね?
しんやさん「たくさんやりましたねぇ…(指で数えながら)体操、ソフトボール、バスケ、サッカー、書道。でもどれも長続きしなかったですね(笑)」
――長続きしなかったのには、何か理由があったんですか?
しんやさん「その時はサボリ癖がめちゃめちゃあって、なんか(イヤなことが)あったらすぐ逃げ出すみたいな。「イヤや!」とか言って。その時も周りが上手かったりして、劣等感もあったかもしれないですけど『あ、楽しくないな』って思ったらすぐ辞めちゃうようなタイプの子どもでしたね」
――小学生にはそういう子が多いですよね!でもなぜラグビーをやろうと?
しんやさん「『アイツはすぐ逃げる』って言われるから見返してやろうって思って入ったんです。うちの中学校は地元でも(ラグビーの強豪)めちゃくちゃ有名だったんですよ。あとは『しんどい(練習が厳しい)』で有名やったんですよ(笑)
「東生野中学校ってとこなんですけど、通称トンナマって言われてて。『トンナマでラグビーやってたらすごい』って言われてましたね。ノーサイド・ゲームでも共演させてもらった廣瀬さん(ラグビー元日本代表主将)も『うわ、トンナマかいなお前』みたいな感じでした(笑)」
提供:しんやさん
――中学生って、いろいろと感受性が豊かな時期だと思うんですよね。そんな時期にラグビーに夢中になった理由を聞かせてください!
しんやさん「まず一つは、必死やったいうのはありますね。必死に先輩らに追いつこうっていう気持ちもありましたし、練習も大阪で一番しんどいかってぐらい言われてまして」
しんやさん「同期がまぁ10人近くいたんですが、一時期ほんましんどすぎて、(みんな辞めて)自分1人になったんですよ(笑)
でも子どもながらに辞めたらあかんみたいな思いと、必死やったんで辞めるっていう考えがあまり無くて、それでずっともうラグビーに没頭してたような感じですかね」
編集部
いわゆる「飽き性」な子、何をやっても続かない子っていますよね。そんな子は、思い切って環境をガラっと変えることもアリかも!
「クラスの中ではもうずっとふざけてるような、ワイワイ言うてるような感じで『うるさい、落ち着きがありません』って書かれるようなタイプの子どもでした」とご自身の幼少期を振り返ってくれたしんやさん。
いろんな習い事をやっては辞めての繰り返しで長続きはしなかったそうですが、そこにはご両親の教育方針がありました。
――ご両親の子育ての方針で今思い出せる、特徴ってありましたか?
しんやさん「否定はしなかったですね、何事にも。やりたいって言って、『あかん』って言われたことはなく、これやってみたい言うたら色々やらせてもらえてた環境でしたね。やりたいことやり~、みたいなタイプの親でしたね。好きなことをやらせたい、っていう考えやったと思います」
――ひとつの習い事を続けられないことに対して、子どもながら引け目を感じる部分も?
しんやさん「ありましたね(笑)さすがにサボったりしてると、親に引け目を感じて『ダメなことしてんなー』っていう思いはあって、じゃあ一回厳しいとこでやってみよかなって」
――それで大阪府内でもかなり厳しいと言われる「トンナマ」ラグビー部に入って、しんやさんのネタでも登場するアシタカ先生と出会ったと…
しんやさん「アシタカ先生、ホンマにむちゃくちゃでしたからね(笑)アシタカ先生は大阪選抜の監督をやっていて、しかも結構強烈な監督なんで、自分の代はもちろんのこと、上も下の代もアシタカ先生って名前を言ったら『あー…まあまあ、ねぇ…』みたいな反応で(笑)ネタでモノマネやっても、普通の人やったら、そんなこと言うん?って反応なんですけど、ラグビー関係者は、あー、言うてた言うてたっていうくらい強烈な人です」
編集部
夢中になれるものやその環境を自分で選んだしんやさん。厳しいアシタカ先生を語るしんやさんからは、先生への想いも感じとれました
入った高校は「大阪商業大学高校」。高校でもラグビーをやるぞ!と意気込むしんやさんですが、入学した後に驚きの事実が…
――高校でもラグビーを続けてこられましたが、どんな高校時代だったんですか?
しんやさん「ラグビーの推薦で入ったんですが、入る前に先生に『周りの強豪校からいっぱい(同級生が)来る』って聞いていて。でもいざ行ってみたら強豪校の補欠とか、そこの出身ってだけとかでラグビー部員めっちゃ少なかったんですよ(笑)」
――それは拍子抜けでしたね!(笑)
しんやさん「入りはそんな感じで(笑)ただ部員がいないのは問題なので誘いまくりましたね。『とりあえず一回やってみようや!』『すぐレギュラーなれんで!』って(笑) ほんなら一回やってみるかってなって10人くらい同級生が入ってくれましたね。中学校で厳しさを学んで、高校で楽しさを知りました」
――むしろアシタカ先生の元での中学時代の方が厳しかった?
しんやさん「めちゃめちゃ厳しかって、高校で言うたら周りはほぼラグビー未経験なんで、自分がちょっとエースチックな雰囲気になるんですよ(笑)1年から試合に出させてもらいましたし、3年ではキャプテンで、楽しくラグビーやらせてもらいましたね」
編集部
入った高校はまさかの部員不足。それでもラグビーを楽しむために自分で環境を作ってしまう主体性はホントにすごい!
――ラグビーって身体づくりが必須だと思いますが、食事面で気をつけていたことはありますか?
しんやさん「意識的に食べるようにはしてましたね。大学だと毎日の練習で2キロぐらい痩せるんですよ。2キロ痩せて、晩御飯でまた2キロぐらい食べて取り戻すって感じでした」
――ええええ(笑)毎日2キロ?!
しんやさん「試合やったらもう3キロぐらい痩せる時もありましたね(笑)それぐらいやっぱ、練習がハードでしたからほんまに食べるのも練習の一つで、大学だとご飯の量を計量するんですよ(笑)」
――え、どういうことですか?(笑)
しんやさん「君、今日何グラム食べた?とかご飯の量を量ってくんですよ(笑)看守じゃないですけど、食事係がおって。米持ちながらオッケーって言われて(笑)ポジション別で最低限のご飯の量が決まってましたね」
こうやってごはんを量って…
(軽量しながら)はいオッケー
しんやさん「自分、食べるの結構苦手やったんでお米を満杯に入れるふりして、半分だけ大盛りに見えるようにして入れて
こうやって食事係から見えない角度で持っていくんですよ。
そしたらちょっと来いって呼び出されて『量る』って言われて。
で、めっちゃ怒られるっていうのは多々ありましたね(笑)
帝京大学へ進学したしんやさんですが、上には上がいました。
――帝京大学時代はどんな学生生活でした?
しんやさん「レギュラーになりたい、優勝したいって思いをずっと持って日々取り組んでいましたね。身体も、自分は大きい方やろうと思ってましたけど、やっぱり全国から集まってきたらもっとデカい奴がいっぱいおって、じゃあ(レギュラーになるためには)どうしたらいいねんて考えて。まずは自分のポジションだったら当たりに負けない体づくりが大事なんで、とにかく鍋食べて筋トレしてました。周りよりも何かをしようって気持ちがあって
例えば筋トレとかだと、同期と一緒にやるのも大事ですけど、あえて先輩とやったりすると自然と甘えが減って。自分ちょっと甘いタイプなんで(笑)甘えられへん状況でやったりとか。わざとコーチに聞いたりするとコーチが自然と見てくれるようになるじゃないですか。ほんで見られてる状況で鍛えることによって甘えが減りました。今となっては、ウエスト97キロくらいですけど、一番おっきい時で110キロくらいありました」
――すごい!しかも全部筋肉ですもんね
しんやさん「今こんなんやってましたって先に言うてますけど、周りの試合に出てる奴らはもっとやってるんですよ。例えば一個上の森田さんていう、東芝でプロでやられてた方がいるんですけど、自分とかやったら明日試合やったら今日は明日の試合に備えて寝ようって抑えるんですけど。森田さんとかはもう試合前とか関係なくウエイトしていて、試合に出てるメンバーはそれが当たり前になってましたね」
編集部
レギュラーになれない日々は『しんどい』ことだったと思いますが、しんやさんはずっと笑顔で語ってくれたことがとても印象的でした
豪快なイメージが強いしんやさんですが、実はNSC首席の条件ともなる大ライブの優勝には、事前に仕掛けたネタの配分があったとのこと。帝京大学時代の習わしを続けて必勝祈願のだるまも用意していたそう。
――NSCの時にはラグビーや社会人での経験って役にたちました?
しんやさん「だいぶ役に立ったと思いますね」
「結構自分もマイペースな人間やったんですけど、帝京にいたことによって、例えば『試合に出たり、大会で優勝したい』っていう目標を叶えるためにどうしたらいいかって考える状況が多々あって、じゃあそのために体デカくしようとか。体をデカくしようとしたら、食事とか筋トレしようっていうようにラグビーを通して、何事にも目標を持って取り組むっていうのは常に意識することになりました」
しんやさん「お笑いでは、去年まで学校(NSC)におって『優勝したい』って思いがあったんですけど。優勝するためにどうしたらいいかって考えて。細かい話で言うと、優勝するんだったら4回、勝たないと優勝できないんですよ。まず予選があって、一次、準決勝、決勝って4回ネタをやるんです。この4つのネタを作らなあかんってことになって、それを年間通して普段のライブからみんな漫才を4本なんですけど、自分はラグビーのネタなんで小分けにして出すんですよ。それでこれウケたから残しとこ、あ、ウケてないからじゃあネタには入れないみたいな」
「(ネタとして)強いやつを残していって、上手いことそれがハマって優勝させてもらったんです。4本目のネタとか、もうむちゃくちゃなんですよ(笑)。ただ大きい声でむちゃくちゃやってるんですけど、4本目にいくんやったら、前の3本ウケてないといけないっていうことなんで、その勢いに乗ってるってことで、もう勢いのあるネタだけでいくとか。そんなんも、考えるようになりましたね」
編集部
目標を明確にして何が必要か逆算してから実行する。これはどんな場面においても大切なことのように思います
メッセージをお願いしますとしんやさんにお願いしたところ快くOKしてくださいました!
まずはコチラの動画をご覧ください。
その後しんやさんは、冒頭でも紹介したドラマ「ノーサイド・ゲーム」への出演を果たす。
【前へ】
ノーサイドゲーム最高でした‼️
芸歴半年のよくわからないラグビー芸人を使って頂き、関係者の方にはめちゃくちゃ感謝してますちなみに、ノーサイドゲーム屈指の名台詞「ジャッカル三回目っすよ‼️」が自分の最初で最後のセリフでした笑
あのシーンが一番良かったなーラウェイ pic.twitter.com/147PErhlpr
— しんや NSC41期生 (@87dekaMAN) September 17, 2019
中学時代も帝京大学ラグビー部時代も、練習は相当ハードな環境だったはず。
それでも全部を笑顔で前向きに語ってくれたしんやさん。
バラエティー番組にも出演し、次々に目標を達成してきましたが
次の目標は?の質問には「賞レースでの優勝です」と、これまた笑顔で語ってくれました。
「ラグビーに恩返しがしたい」
ラグビー愛がハンパない、お笑い芸人しんやに注目です!
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interview:SUKU×SUKU編集部
※本記事は、2019年9月時点のインタビューに基づいたものです。
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