小学校4年生くらいになると、中学受験を見据えて学習塾に通う子も増えてきますよね。答え合わせや間違い直しなど、小学生のうちはママ・パパが一緒に見てあげることもあるでしょう。しかし同じようなミスを繰り返していると、イライラしてつい怒ってしまうことも……。そこで今回SUKU×SUKU(スクスク)は、現役塾講師トト先生が運営する『カテガクブログ』に注目!宿題やテストで同じようなミスを繰り返さなくなる、間違い直しのコツを紹介します。
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目次
トト先生曰く、子どもが同じような問題で何度もつまずいてしまうときは、間違い直しをするときの方法に問題があるそうです。
トト先生
基本が定着していないと、ミスは起こりやすくなります。
間違えたところの回答をそのままノートに書くお子さんは、多いでしょう。これ自体は、何も問題ありません。
問題は、回答を確認したあとすぐに次のミスの確認へと進んでしまうことなのです。
答え合わせの際は、なぜそのような回答に至るのかを理解できていないと、また同じミスをしてしまうとトト先生は仰います。
たとえば算数の場合、同じような問題でも数字や単位が少し変わるとまたミスをしてしまうのは、解法を理解できていないからだそうです。
そこでママ・パパにできるのは、子どものミスの傾向を見極め、原因と対策を考えてあげることだとトト先生は仰います。
トト先生
行動心理学に興味を持っていたため「認知」に関する書籍も読んだのですが、人間の行動はそれまでの認知経験やイメージによって左右されることが分かりました。
そこで生徒のミスを分析した結果、次のようなミスの傾向と課題の関係性に気付いたのです。
【Aくんの場合】
・ミスの傾向:文章問題やグラフ、図形問題での計算ミス
・原因:文章や図形、グラフが出てくると、読んでいるうちに集中力が低下する
・対策:どんなに簡単な計算でも暗算で済ませず、丁寧に書き出す
トト先生
Aくんは「これは計算問題だ!」とすぐに認識できるような問題では、丁寧な解き方をします。
しかし文章問題やグラフ、図形を使った問題になると、文章を読んでいるうちに集中力が低下し、計算ミスをする傾向にありました。
よって簡単な計算でも暗算で済ませず、計算式はすべて書き出すことを課題としました。
【Bさんの場合】
・ミスの傾向:グラフ、図形問題での読解力不足
・原因:授業ではグラフや図に分かっている数字を書き込んでいるが、テストではやっていない
・対策:授業と同じように、テストでもグラフや図形に数字を必ず書き込む
トト先生
Bさんは、授業ではきちんとできていることが、テストだと焦ってできなくなってしまうのがミスの原因でした。テストでも授業中と同じ手順で、落ち着いて問題を解くことを課題としました。
【Cさんの場合】
・ミスの傾向:図や絵のある問題は得意だが、文章だけの問題は苦手
・原因:授業では文章問題も図や絵を描くことで解けている。テストでは頭の中で考え描き出していない
・対策:テストでも頭の中にあるものをすべて描き出す
トト先生
Cさんは、授業では文章問題も図や絵を描いて解いていましたが、テストでは頭でイメージするだけでした。そこで授業と同じように、テストでも頭の中のものを描いて解くことを課題としました。
上記は一例ですが、ミスへの対策が分かれば、あとは忠実に実行し、知識として定着するまで繰り返し確認することが大切だとトト先生は仰います。
トト先生
対策が決まったら赤ペンでノートに記させて、授業の度にひたすら「言う、記させる、確認させる」ことを徹底しました。
生徒からは「分かってるって!」と何度も言われましたが、それでも言い続けた結果、次の模試で3人とも成績が上がったのです。
それからトト先生は間違い直しをする際、正解を導くためにどのような行動をすればよいか、つまり正解への「動機付け」を考え、定着させることに注力したそうです。
トト先生
たとえば国語で「心情を答える問題のミス」が多いなら、物語を読み進める際、心情に関する記述にはすべて線を引き、誰の心情かメモするのもよいでしょう。
理科・社会なら「グラフの読み取りミス」が多いときは、グラフの縦軸と横軸に書かれている単位に○をつける等、ミスをなくすための具体的な行動を考えることは大切です。
ミスは、防ぐための行動を決めて実行することで、徐々に改善されていくとトト先生は仰います。回答を確認するだけではなく「正解」を導くにはどう動くべきか考えることが、偏差値アップへの近道かもしれませんね。
子どもが高校生くらいになれば、親が勉強に口を出すこともなくなりますが、小学生や中学に入りたてくらいまではサポートが必要な場合も多いでしょう。度重なるミスは、傾向と原因を書き出してみると案外簡単に解決法が浮かぶ場合もあります。
もしお子さんがいつも同じようなところでつまずいていたら、ぜひトト先生の学習法を参考にしてみてくださいね。
今回、取材にご協力いただいたトト先生の詳細は以下のリンクからご覧ください。
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