子どもの習い事では人気上位のスイミング。長期休み期間に入ると多くのスイミング教室で「短期教室」が開催されていますね。ですが「数日通うだけでちゃんと上達できるの?」と気になる親御さんも多いのではないでしょうか?今回SUKU×SUKU(スクスク)では、現役スイミングインストラクター・らーこじさんのブログ『へっぽこ水泳コーチの日常』から、スイミング短期教室のメリットやデメリットについてご紹介します。
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目次
スイミングの短期教室は、以下のようなスケジュールで開催されている教室が多く見られます。
・3~4月 春の短期教室
・5月 GW短期教室
・7~8月 夏の短期教室
・12月 冬の短期教室
らーこじさん
教室によってさまざまですが、主に長期休みの期間で行われており、期間は大体3~4日間くらいの教室が多いです。
「毎週は通えないけれど、短期で子どもに楽しくスイミングの基礎を学んで欲しい」「子どもにはいずれ長期的に通って欲しいけれど、まずは短期で様子を見たい」と、さまざまな理由で短期教室を選ぶ親御さんも多いですよね。
短期教室は入会金がかからない教室も多く、気軽に始められるのも人気の理由の一つです。 そんな人気の短期教室について、まずは現役インストラクターが教える「4つのメリット」をご紹介します。
らーこじさん
短期教室では先生の人柄や施設の雰囲気、練習の特徴なども分かるので、今後長期的に通うことを検討している方にもおすすめですよ。
短期教室では3~4日間の指導を受けられるため、1回きりの体験に比べ、お子さんとの相性をしっかり知ることができますよね。
ガラス越しに親御さんが見学できるようになっている教室も多いため、お子さんの様子を見たいという親御さんは、事前に見学可能か確認しておくとよいでしょう。
らーこじさん
短期教室では3日~4日連続で練習ができるため、練習の感覚が残っている状態で次の練習ができます。そのため、短期集中型の練習にピッタリですよ。
子どもは、一定期間続けて教わったことを驚くほど吸収し、グンと成長します。そのため、通常教室に通っていながらもプラスで短期教室を受講するお子さんも多いそうです。
通常の教室であれば1~2ヶ月に1回程度の泳力テストですが、短期教室の多くは受講期間の最終日に受けることができるのだそうです。テストがあるとモチベーションが上がるお子さんも多いですよね。
短期教室の泳力テストは「短期間で結果を出す」という特性上、通常教室のテストと比べて合格しやすいのだと、らーこじさんは仰います。
らーこじさん
通常教室では、次のクラスに進級したときにお子さんが苦しい思いをしてしまわないよう、テストでは泳ぎの内容(フォームやタイム)もしっかりと考慮して合否を決めます。
ですが短期教室の場合は、クロールなど多少フォームが崩れてしまっても、25メートルを泳ぐことができれば「合格」と認定する教室も多いです。
つまり、多少甘めの「合格」となっている場合があるのかもしれません。親御さんからすると「それでよいの?」と心配に思われるかもしれませんね。
ですが、初日にできなかったことがお子さんの努力により、たった数日でできるようになってもらえる「合格」なのです。その合格がお子さんの「自信」になることは間違いありません。そしてその自信は「やる気」や「興味」へとつながっていきますよ。
通常教室へ通うことも検討されているお子さんには「短期教室での合格」は、スイミングに対するモチベーションアップにもつながることでしょう。
お子さんが通うにあたって、しっかりデメリットも知っておきたいですよね。現役インストラクターぞ知る「短期教室のデメリット」をご紹介します。
らーこじさん
短期教室は非常に人気があります。私の勤める教室では、人気クラスは申し込み開始30分で満員になります。そのため、毎回確実に参加できるとは限らないのです。
短期教室は日数や人数が限られており、さらに受講希望者も多いため、確実に参加できるわけではないというのが残念な点ですね。
次の長期休みは短期教室に通わせたい!と予定されている親御さんは、ぜひ申し込み開始日・時間を確認し、早めの申込みをしましょう。
短期教室では申込み時に、泳力申告というものがあります。
「顔を水につけられますか」
「頭までもぐれますか」
「バタ足で泳げますか」
など、お子さんの泳力を教室に伝えるものです。そして泳力申告によりクラスが編成がされます。
しかし、初日に先生が一人ひとりの泳力を見て「上のクラスでもよさそう」「下のクラスのほうが安心」と判断されると、お子さんはクラスを移動することになります。
らーこじさん
クラス移動となるお子さんは、じつはとても多いです。
お子さんのクラス移動に合わせて指導員も移動して調整をしていくのですが、なかなかバランスよくというわけにはいかず、こっちのクラスは10人、あっちのクラスは30人なんて可能性もあり得ます。
人数の多いクラスだと、思っていたよりも練習量が少なかった……なんてこともあるのです。
また、クラス移動により、仲のよいお友達と別々のクラスとなってしまった!なんてことも。
初めての環境が苦手なお子さんは不安になってしまうかもしれませんね。お友達と一緒に受けたい場合は、考慮してもらえるよう事前にその旨を教室に伝えておきましょう。
らーこじさん
短期教室だけに参加するお子さんも多いですが、期間が空いてからまた短期教室に参加されたとき、以前の泳力のままスタートができるお子さんは全体の5割程度です。
子どもには吸収力がありいくら飲み込みが早いとはいえ、やっていない間の分、感覚が鈍ってしまうのも事実です。
年に数回の短期教室ですから、運よく毎回通えたとしても、短期教室のみで一通りの泳ぎ方をマスターしていくのはやはり難しいようです。
らーこじさん
短期教室は単純に大枠だけをやるようなイメージです。そのため、細かな技術など、短期では教えられないことが多いのです。
通常の教室であれば数ヶ月かけて教わっていく泳ぎを数日で教わるため、短期教室のみできれいなフォーム、息継ぎのタイミング、泳ぎのコツなど、細かなところまで身につけるというのはやはり難しいようです。
ここまで短期教室「4つのデメリット」をご紹介しました。短期教室では、水に慣れる、基本的な泳ぎ方を知る、ということを目標とするお子さんに向いているでしょう。
確実にきれいな泳ぎを身につけていきたいお子さんは、通常教室への入会を検討されるとよいですね。
今回ご紹介しました短期教室のメリット・デメリットを参考に、お子さんに合ったスイミング教室の通い方を決めてみてくださいね。
今回、取材にご協力いただいたスイミングスクールインストラクター・らーこじさんの詳細は以下のリンクからご覧ください。
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