オンラインではなく道場で将棋を指す場合、その場にふさわしいマナーや作法があります。将棋は礼儀を重んじる世界なので、初心者が道場で対局する場合は、事前に予習しておくことがおすすめです。そこで今回習い事スクスクは、日本将棋連盟の公認アプリ「将棋ウォーズ」三段の国定友隆さんのブログ『将棋ブログ執筆の新定跡を開発する日記』に注目!お子さんが道場デビューする前に知っておきたい、対局中のマナーや作法について紹介します。
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目次
対局中の心配ごとでよくあるのが、子どものトイレ問題。短い時間で勝負がつけば問題ありませんが、長引くこともあるかもしれません。
対局中に我慢ができなくなった場合はどうすればよいのか、国定さんはブログ内でこのようにアドバイスしています。
国定さん
子どもは指すのが早いので20分以内に終わることも多いのですが、どうしても対局中に席を立つ必要が生じたら相手に伝えれば大丈夫です!
ひとこと伝えれば、マナー違反にはならないと仰る国定さん。対局中に席を外すときは「失礼します」戻ったときは「失礼しました」と、相手に伝えましょう。
国定さん
ただし、持ち時間をはかって対局しているときは、離席中もカウントされるので気をつけてくださいね。
対局時計とは、持ち時間制の将棋をするときに使用する時計です。自分の手番になってから指すまでの間の考慮時間をカウントします。
基本的にある程度以上のレベルに達した対局者同士の対戦で使うアイテムですが、国定さん曰く、初心者でも道場の営業時間が終わりに近づいている場合は使うこともあり得るそうです。
国定さん
対局時計は一手指したあとボタンを押さなければいけないのですが、有段者でもうっかりボタンを押し忘れることはあります。
私も慣れていなかった頃は、よく押し忘れて相手の方に指摘してもらっていました。
押し忘れで反則になることはないものの、なるべく忘れないように心がけるべきだと仰る国定さん。対局時計の使用はあくまでも、一局に時間をかけすぎず、なるべく多く対局してほしいという道場側からの配慮の面が強いのだとか。
たとえ押し忘れがあっても、お互い寛大な心で受け止めたいですね。
将棋では、駒の動かし方を誤ってうっかり反則してしまうことがあります。もし反則に気付いたら、負けを認めて勝負を終える「投了」をしましょう。
国定さん
将棋は負けたほうの投了で対局が終了します。夢中で考えていると、頭が混乱して反則してしまうことはめずらしくありません。
一生懸命考えていた証拠なので、必要以上に恥じなくても大丈夫ですよ。
格闘技などに比べると、将棋の反則は決して悪質なものではないと国定さんは仰います。自分もしくは相手が反則してしまっても、お互い笑って許し合えるような気持ちのよい対局をしたいですね。
国定さん
もし反則の直前から続きをやりたい場合は「こう指したらどうなりますかね?」「私ならこう指します」と、会話をしながら対局する「感想戦」にすればよいと思います。
感想戦は上達への一番の近道なので、ミスをして勝ち目がなくなっても「待った」はせず、投了して感想戦に移りましょう。
対局中に手づかみで食べるような食事は、たとえ道場や大会などの対局ではなくても盤や駒が汚れてしまうので厳禁だと仰る国定さん。対局中の食事は、原則としてNGだと思っていたほうがよいのだそう。ただし飲み物については、そこまで厳しく制限されていないようです。
また、対局中ではないときの食事については、道場によりルールが異なると国定さんは仰います。
国定さん
場内の決められた場所でなら食事をとってよい道場もあれば、外へ食事しに行ってよい道場もあります。安全上の理由で外出できない道場もあるので、事前に確認しておきましょう。
食事はできなくても飲み物はOKとしている道場がほとんどだと仰る国定さん。対局が食事の時間帯にさしかかるときは、あらかじめ済ませておくか終わってから食べるようにしたほうがよさそうですね。
ママパパに将棋経験がないと、初めて道場に連れていくときは分からないことだらけですよね。心配なときはすぐに道場の人に聞いたり、場内のほかの人の様子を観察したりするとよいかもしれません。
子どもの道場デビューが楽しいものになるように、マナーや作法を一緒に学びながらサポートしてあげましょう。
今回取材にご協力いただいた、国定友隆さんの詳細は以下のリンクからご覧ください。
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