1話10分で楽しめる！やさしい現代語訳の【源氏物語】で古典に強くなろう

日本最古の長編ともいわれる「源氏物語」は、はなやかな平安貴族の恋物語として有名です。400字詰めの原稿用紙で約2500枚ともいわれるこの大長編を、小学校高学年から、分かりやすく楽しく読めるように現代語訳にしたものが『10分でおもしろい源氏物語』です。

源氏物語は、切ない恋から始まる光源氏の青年時代、権力をきわめる壮年時代、再び波乱が起こる人生の後半、光源氏の子孫が主人公となる宇治十帖で編成されています。『10分でおもしろい源氏物語』は、源氏物語の第1帖「桐壺」から最後の「夢浮橋」までを6話に分け、1話10分で読めるように再編されています。

『10分でおもしろい源氏物語』は、源氏物語のあらすじと読みどころをおさえた入門書としてもおすすめです。

本書は、児童文庫や児童向け古典で著書多数の人気作家・時海結以（ときうみ ゆい）先生が再編しています。

光源氏だけではなく登場するさまざまな姫君の視点も交えて、昔もいまも変わらない人間の思いや悩みを描き出しています。恋の喜び、思いが伝わらない苦しさだけではなく、光源氏の妻・紫の上と明石の君のシスターフッドも描かれています。

『10分でおもしろい源氏物語』は、読むたびに新しい発見がある、原典の魅力をあますところなく引き出した1冊です。

『10分でおもしろい源氏物語』には、主な登場人物の紹介や、平安時代の文化・社会のコラムも多数掲載されています。

「平安時代の帝や貴族に、妻がたくさんいるのはなぜ？」「地位は低いけれど、じつは大金持ちだった地方の役人」「貴族が願った出家には、どんな意味があった？」など、あわせて読めば物語の理解がぐっと深まります。

古典学習が本格的に始まる中学生になってからも、役立つ情報が満載です。

はじめに
源氏物語ガイド
物語の舞台は平安京／姫君の暮らし／貴公子の暮らし／平安貴族の恋愛と結婚／気持ちを伝える和歌と手紙

一　桐壺～夕顔　母を亡くした皇子と、永遠のあこがれの人
【コラム】源氏物語の姫君たち①／平安時代の結婚、どうして妻がたくさんいる？

二　若紫～花散里　誰よりも愛せる大切な人との出会い
【コラム】源氏物語の姫君たち➁／貴族が願った「出家」には、どんな意味があった？　

三　須磨～朝顔　さすらった遠い地で出会った、運命の人
【コラム】源氏の君が住んだ平安京と六条院／地位は低いけれどじつは大金持ち、平安時代の地方の役人

四　少女～藤裏葉　源氏の子の初恋と、あの人がのこした姫君
【コラム】平安時代に大切にされた年中行事、人生の節目の行事／給料はお金ではなく、「衣服」で支払い

五　若菜～幻　人生の終わりが近づいて、さらに起きる波乱
【コラム】源氏物語の姫君たち③／病気の原因は「物の怪」? おまじないやお経で治す??／源氏物語に描かれる「四苦八苦」

六　匂宮～夢浮橋　二十年後のすれちがい恋物語
【コラム】主人公・源氏の君が亡くなったあとの物語

おわりに
紫式部について

ジュニア版 名作に強くなる！10分でおもしろい源氏物語
■著者：時海結以
■監修者：山本淳子
■発売日：2023年12⽉10⽇（日）
■定価：1,540円（税込）
■仕様：A5判／160ページ
■発売：株式会社世界文化社